六道の基礎概念 仏教において、あらゆる生物が死後に転生する六つの世界を六道と言う。 ・天道 ・人道 ・修羅道 ・畜生道 ・餓鬼道 ・地獄道 の六つが存在し、生前の業(カルマ)に依って、行く世界が決まる。 良い行いをした者は三段階で分けられ、天道、人道、修羅道の何れかに決まり、 悪い行いをした者も三段階に分けられ、畜生道、餓鬼道、地獄道の何れかに決まる。 特に下位三界は前世での悪行に対する罰を与えられる世界なので、三悪趣とも言われる。 此の六道に至るまでには、多くの過程がある。 生物が死ぬと、まずは中有(死と生の狭間を言う)に来て七日間、三途の川岸に滞在する。 此処で、奪衣婆と懸衣爺に依って生前の衣服を奪われ、死人装束を懸けられる。 そして七日目、此岸にやってくる死神の渡し舟に乗り、彼岸へと赴くのだ。 此の際に、生前の業に依って川幅が変わるという。 悪行を成す程に川幅は広く成るが、生前に他人が自分の為に使われた金の分は縮まるという。 悪行を成し、自分の為に金を使ってくれる人も居なければ、三途の川は何処までも広く成り、あまりに長過ぎると怒った死神に依って、舟 を降ろされてしまうという。 降ろされた場合、其の魂は永遠に川底に沈み、二度と浮かぶ事無く苦しみ続けるという。 そして三途の川を渡り、彼岸に付くと其処は冥府。 冥界の役所だ。 黄泉とも言い、黄泉平坂という長い坂を登って着く。 此処で冥界十王の審判を受け、来世が決められる。 三年かけて審判が全て終わると、ようやく冥界を卒業、各世界に行き、其処で新たな生を始めるのだ。 十王裁判については既に載せた魂魄妖夢の術符、餓王剣「餓鬼十王の報い」か、何れ載せる予定の四季映姫・ヤマザナドゥの術符、審判「 十王裁判」を御参照下さい。 六道概念、終